親子でゴルフの腕を競うファザー&サン トーナメント

親子でゴルフの腕を競う
ファザー&サン トーナメント

セントアンドリュースには伝説の父子がいる。
1800年代に活躍した伝説のゴルファー、トム モリス親子だ。
2人の活躍を讃えて、オールドコースでは毎年、
父親と息子がペアで参加できるトーナメントが開催されている。

ファザー&サンは、世界各国から集まった父子ペアによる4日間の大会。プレイ後は盛大なレセプションが開催され、楽しい雰囲気のなかで、あらためてトム モリス父子の偉業を讃え、敬意を表する。

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ゴルフの歴史を築いた父と全英4連覇の天才ゴルファー。
偉大なる父子へ敬意を表して

今年で11回目を迎えた「ファザー&サントーナメント」をご存知だろうか。ゴルフ好きなら一度は名前を聞いたことがあるにちがいないトム モリスと、その息子ヤングトムに敬意を表して開催されてきた、父と息子がペアで参加する大会である。
トム モリスは、1860年代に全英オープンで通算4勝。その後、オールドコースの修復デザインを許されたただ一人の人物で、ゴルフ界の先駆者、近代ゴルフの父とも呼ばれる。彼の息子ヤングトムは、17歳の時に全英オープンに優勝し、以来父も達成できなかった全英4連覇を成し遂げた天才ゴルファーだ。
父であるオールドトムは46歳で全英オープン優勝を勝ち得た、最年長ゴルファーとして記録されている。彼はゴルファーとしてあり続けると同時にグリーンキーパーであり、コース設計の第一人者でもあった。一方、息子のヤングトムは14歳でカーヌスティのプロ選手と賞金をかけたエキシビションマッチを闘って初勝利を得て、プロゴルファーの人生がスタートした。17歳で全英オープンに優勝し、そこから4連覇という快挙を成し遂げたが、1875年、自室で突然死という悲劇で人生の幕を下ろした。24歳の若き死はスコットランドだけでなくイギリス全土を悲しみに包んだ。

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セントアンドリュース大聖堂内にはトムモリス、息子ヤングトム、そして妻のエリザベスが安らかに眠る。セントアンドリュースを訪れたゴルフ愛好家の多くがここに立ち寄る。

伝説の親子が見守るなか、世界から24組の親子が集い、励まし合いながら腕を競う

トム親子はセントアンドリュースのいわば象徴的存在。2人の足跡を忘れることなく後世に伝えるためにトーナメントを開催し、世界のゴルファーに発信したいという発想から生まれたのがファザー&サン トーナメントだ。
いまもゴルファーたちに愛され続けているモリス親子に敬意を表したトーナメントだからこそ、その内容も充実している。毎年世界中から父息子ゴルファー24チーム(48名)が集まり、オールドコース、ニューコース、キングスバーンズ、そしてカーヌスティの名門4コースで腕を競い合う。トーナメントはポイント制のスタブルフォード形式で4日間通して行われ、最もポイントの高いチームが優勝。個人賞として、オールドコースではベストスコア賞(ネット&グロス)、各コースでニアピン賞が用意されている。

トーナメントには日本からの親子も参加。2005年には立花宗鑑さん・宗和さんペアが見事に優勝を果たした。父親の宗鑑さんは大会の様子を、 「参加者全員が、スコアよりも親子でプレイする貴重な時間をエンジョイするという気持ちで臨んでいて、一緒にプレイしていて気持ちのよいトーナメントでした」と振り返る。優勝できたことについては、「ベストボールでの試合だったので、お互いにスコアがうまくかみ合ったのが勝因でしょうね。2位との差はわずかに1ポイントでしたから、ラッキーだったと思います」。
オールドコースを舞台に親子が励まし合いながら腕を競う。きっとトム モリス親子はこの光景をコース脇で見守っているに違いない。

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4日間にわたって繰り広げられる熱戦では、ときには真剣に、ときにはリラックスした親子の会話がコース上で交わされる。

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